ウクライナ対デンマーク

ヨーロッパのワールドカップ出場をかけた予選屈指の好カード。初出場に燃えるウクライナと北欧の強豪デンマークの一戦。まあヨーロッパのW杯予選のシステムを知っている人ならわかるでしょうが、我らの日本が戦っているアジア予選とは比べようもないくらい出場は難しいのです。なにせ8グループあって、1グループが7チーム、グループ1位通過チームのみが出場が確定。2位チームは成績上位2チーム、その他の2位がプレーオフ。ありえない厳しさ。何せこのウクライナのグループはデンマークギリシャ、トルコとどこがW杯に出場してもおかしくない強豪ばかり。ユーロ優勝のギリシャでさえもW杯に出れるかはわかりません。確実にこの4チームのうちの2チームは消え去ります。自分としてはどこも落ちてほしくないのですがもはやそれは避けられないわけで。
現在グループ首位を走るウクライナシェフチェンコを欠いたまま、対する2位のデンマークはラウルセンを欠いているが他はフルメンバー。注目はクラブでも絶好調のヴォロニンデンマークヨルゲンセンロンメダール、グロンキアの三人のウインガー
試合はかなり激しい。プレスも早いし、タックルやスライディングが連発。解説粕谷さんも結構驚いてました。日本の試合では見れないような激しい攻防が繰り広げられる。どちらかというとデンマークのペース。やはり三人のウインガーは強烈で、各人がポジションチェンジを繰り返してすごいスピードで攻める。かなりゴールに近いチャンスを生み出すが、最後が上手くいかない。一方ウクライナは防戦が多く、前線でキープできないので流れの中からチャンスを演出できない。デンマークの選手はすごいスタミナありますなー。ウインガーグラベセンの運動量は半端じゃないですよ。ウクライナヴォロニンがかなり運動量ある感じ。調子がいいぜって感じの動きだねあれは。
後半も同じ流れで相変わらず両チームは激しい。イエローカードもかなり出た様子。退場者がいなかったのはよかったが。デンマークはいい感じに主導権を握っているんだけどどうしてもフィニッシュにいけない。ヨルゲンセングラベセンが結構いいシュート打つんだけどネットを揺らせない。逆にウクライナがカウンターからチャンスを作る。その二本目のチャンスに右サイドのグセフが抜け出してシュート。が、これはポストに当たって跳ね返る。そのこぼれ玉を難しい体制からヴォロニンが左足で振りぬくと、これがソーレンセンの左手をかすめてゴール右すみに。劣勢だったウクライナが少ないチャンスで先制1−0。いやーヴォロニンのシュートは上手かった。ダイレクトじゃなきゃコースはふさがれていたでしょうな。デンマークはベテランのメラーをいれてロングボールでの攻めに変更。グラベセンを低めにおいて、最終ラインからのロングボールをいれるが、なかなか上手くいかない。イェンセンも投入するが、彼は足元の上手い選手だからロングボール主体の攻めではあまり活きない。これは監督のミスかなと少し思った。何度もグラベセンがボールをいれるが守りを固めたウクライナには通じずそのままタイムアップ。
ウクライナは勝ち点を17に伸ばし出場に王手と言ってもいい。何せデンマークが11、ギリシャ11とトルコ9とかなり差が開く。シェフチェンコがいないも、なんとか勝利。彼が復帰すればさらに勝てる可能性も増えるしね。
いやーしかし日本も見習ってほしいところ。選手の能力が違うってのはあるけれど基本的な戦術は真似できるでしょ。今の日本の戦術って特に何もないじゃん。監督が無能なのは今に始まったことじゃないけれど中村のセットプレー頼みなところが多い。それに鈴木と高原の2トップの得点能力の低さは周知の事実。点を取る気のないフォワードをわざわざ置くことが間違い。ストライカーとしては失格でしょ。もっと代表にふさわしい人間を選びなおしたほうがいいと思うよ。W杯に出場するならそれ相応の試合を見せないと。自国開催の時とは違うんだし。次の試合は上手くいけばいいですがね