イタリア対スペイン

何より驚いたのはスペインのスタメン。まさか0トップ。とは言えシルバ、イニエスタ、セスクは全員得点力がある。特にセスクはアーセナル時代はFW顔負けの攻撃力を誇ったので問題ないと言えば問題ない。逆にトーレスジョレンテが信頼がないというのが浮き彫りに。トーレスは不振、ジョレンテポゼッションサッカーに適応していないということもあり、ビジャの離脱は痛いところ
イタリアは概ね予想通り。ただ直前でロシアにボコボコにされただけにどうかなぁという印象。ただしスペインに比べたらサプライズの可能性はある。バロテッリ的な意味で


結果は1−1のドロー
得点者
イタリア:ディ・ナターレ
スペイン:セスク

前半はどちらも譲らず0−0。スペインが優勢ではあるものの、ポゼッション率はそこまで高くなかった。つまり0トップの戦術があまり機能していないと思われる。ややポジションが高めにならないのは仕方のないこと。一方イタリアもバロテッリが機能せずの痛い展開
しかし先制はイタリア。機能していなかったバロテッリに変えたディ・ナターレが見事なピルロのパスから抜け出しゴール。ピルロはやはり特別。長距離のパサーとしては今世界で、ピルロスナイデルシャビ・アロンソという三人が最高の位置にいるがその中でも抜けていると思う。何せプレーにムラがないし。ディナターレも遅咲きで大きな大会での経験が少なく、代表でもあまり活躍出来ていなかったがここは値千金のゴール。本来の彼の実力ならばイタリアではナンバー1のはずではありますが
まあスペインがすぐ追いつくんですけどね。じわじわと前線へ詰めていきシルバの華麗なパスから抜け出したセスクがゲット。やはりこのメンバーでは一番ゴールに近いだけあるという感じ。すぐに取り返えしていなければやばかったかもしれない。ポゼッション率が6割に満たない展開が多く、ピルロも抑えきれていなかったわけだし
あとは拮抗した試合展開。ただトーレスがしっかり仕事をすればスペインは勝てたはず。トーレスチェルシーの終盤で復活したかと思ったがそんなことはなかった。裏へ抜けるも決めきれず、さらにイージーパスミスさえする始末。これでは仲間の信頼を失ってしまう。前回ユーロでは彼のゴールが優勝を決めたわけで、あの時は抜け出すタイミング、相手を振り切るスピード、そしてシュートの決定力とすべて揃っていたのに今となっては…年齢的には今がキャリアの絶頂であるはずなのに。

イタリアはジョビンコは面白いオプションだった。まだ連携に不安を残すも、ジョビンコディナターレで来るとそうそうディフェンスも早さについていくのは難しい。ただもちろんその二人を活かすのピルロ次第で彼ら単体では仕事ができるレベルにないのがつらいところか。やはりバロテッリの覚醒が必要不可欠。バロテッリは「一人で何とか出来る選手」だけに拮抗した展開で奇跡を起こせる可能瀬は十分ある。逆に言えば彼が覚醒しないとイタリアの勝ちあがりは厳しいかもしれない。あとブッフォンはさすがです


まあまさかのドローと思う人も多いかもしれないけど
実際にこの対戦カードってスペインが勝ったことはほとんどないですよね。確かにスペインは今でこそ無敵艦隊ですが、それはバルサイズムが定着してからであって、少し前は大きな大会に出てくるが勝ちきれないという印象しかなかった。当然イタリア相手ならまずイタリアが勝っていたわけで。そういう意味では簡単な相手ではないし、この結果は妥当なのかもしれない。それとビジャがいないことでスペインの攻撃性はかなり低くなっているという印象だった。やはり得点という意味ではビジャの怖さというのは世界でもトップクラス。いくらイニエスタやセスクが優れた選手であってもストライカーではないわけですから。また0トップもポゼッションがあまり高くなかったこともありスペインの連覇は厳しいかも、と思う結果でございました